2003.1. 5更新


ボクは、うさぎのBinki。イギリス生まれのイギリス育ち Binki とは、私の家の中で飼っているうさぎの名前です。
大事な家族の一員で、とてもかわいい、2人目の子供みたいなものです。
これからここのページを利用して、Binki の生活や、イギリスの
ペット事情などを紹介していきたいと思っております。


Binkiの紹介 (99.10.23)
動物心理学 (99.11.2)
Binki は ♂ なり (99.11.14)
手術 (99.12.19)
食用 1 (99.12.19)

食用 2 (2000.1.1)
爪切り (2000.2.25)
ペットの効用 (2000.4.1)
腹痛
(2000.9.8)


Binkiの紹介 (99.10.23)

これ、うちのペットうさぎの Binki (ビンキー)です。

ペットショップのオーナーのうさぎがある日逃亡しまして、一同パニック状態だったそうです。翌日ひょっこり帰って来たそうですが、しばらくして、なんと妊娠していることが判明! 6匹の子うさぎのうち、3匹は血統書付きのおかあさん似で、たれ耳白黒ぶちのかわいいの。あとの3匹は父親似の野うさぎ風。

うちの配偶者は子供の頃2回うさぎを飼ったことがあるそうですが、野うさぎは"臭わないうえ賢い"というので、オーナーが売れ残ることを懸念していた野うさぎ風のうちの1匹を選びました。(最近は血統書付きのうさぎしか売れなくて、こんな雑種は買い手がつきにくいそうです。)うちの息子のペットに、去年の10月から飼ってます。

ちゃんとトイレの躾もしまして、うちのダイニングルームで放し飼いにしてます。毎日Binkiを見ながら、うさぎがいかに賢く、かわいいかということに感動させられています。

よく後ろ足で立ち上がるのですが、その姿を見る度に、青い上着を着せたらまるでピーターラビットのよう!と見とれてしまうばかな私です。私や配偶者のあとをぴょんぴょんついてまわりますし、椅子に座っていると膝にぴょんと飛び乗ってきて「なでなでしてくれ」という眼で見たり。本当にかわいいです。

犬のように毎日散歩に連れて行く必要もなく、うるさく吠えるでもなし、猫のようにねずみの死骸を家の中に持ち込むこともなく、ペットとしては優秀だと思います。

トイレの躾に関しては、「うそでしょ!?」と信じてくれない人が多いようですが、猫用のトレィを買って来てそれにするよう教育しました。野うさぎというのは自分のあなぐらの中ではトイレしないそうですから、もともと奇麗好きなのです。

決まった場所にあるトレィに行って用をすますと、毎朝掃除してもらえて、自分の住家が奇麗で気持ちいいということを学ぶのでしょう。

うちに来るお客様は一様に「かわいい!」とおせじを言って下さいますが、なかには「かわいくって食べちゃいたいくらい!」と誤解をまねかねない表現を使用して、うちの息子を怒らせる方もいらっしゃいます。そうです、イギリスにはうさぎの肉を食べる輩がおるのです。味は鶏肉に似て、値段も非常に安く、特に食糧難の戦中戦後に人気があったそうですが、ペットとして飼われることの方が多くなった昨今は食用とされる割合も減ったとのことです。

今年がうさぎ年だから飼ってる訳ではありませんが、縁起がいいかも。

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動物心理学 (99.11.2)

日本でも、ペットうさぎが静かなブームと聞いています。

イギリスでは、動物やペットに関するTV番組がたくさんあって、先日は動物心理学をやっていました。狂暴なペットをどのようにして性格改善(?)するかという例。

うさぎとイグアナとハムスターを飼っている3家族が、噛みつかれるなどの苦情を持ち込みました。そこでプロの動物心理学者の勧める解決法は、動物の棲み家を大きくすることでした。つまり、飼ったばかりの時は小さかったペットが成長して、動物のサイズに対してケージが小さすぎるようになり、活動する範囲が狭めらる結果、フラストレーションがたまって狂暴化するのだそうです。各家族が動物のケージを大きいのに買い替え(あるいは作り替え)るとあら不思議、動物がすっかりおとなしくなりました。

子供が生まれる前からイグアナを飼い始めたという夫婦の例。上の子は現在6歳で、イグアナ君はほとんど小型犬くらいのサイズ。二年前から手がつけられなくなるほど狂暴化してしまったそうです。居間の隅にあった檻(と言っても水族館のガラスケースみたいなもので、なかなか豪華でした)を番組のスタッフの協力を得て、部屋の壁一面がほとんどこれ!というサイズに作り直しました。

それ以来もう噛みつくこともなく、時々檻から出しても喜んで檻に戻るのだそうですから、よっっぽど自分の棲み家が気にいってるのでしょう。カメラがその2ヶ月後の、ペットと家族の満足そうな表情をとらえていました。

うちの Binki (ビンキー)はダイニングルームで放し飼いにされているので、フラストレーションのたまることがなく、性格にも問題はないとみています。家具をかじったりつめとぎもしません。配偶者に言わせると、動物は退屈するとそういう良からぬことに知恵を使うことになるので、退屈凌ぎになるような物を与えるべきなのだそうです。

空の段ボール箱や要らなくなったバスケットを与えておくと、かじったり、自分で並べ替えたりして楽しんでいるようです。それから、たくさんたくさん話しかけること。

動物の荒っぽい性格は、飼い主に責任があるということになりそうです。とは言え、やっぱりどうしようもないのもいるようですが。


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Binki は ♂ なり (99.11.14)

本を読むと、うさぎは6ヶ月くらいで成人するそうです。そしてこの時期から、雄は雌を見るとおしっこをスプレーするようになります。

Binki が我が家の家族の一員として加わったのが、生後6週間頃。そして、教科書どおりの6ヶ月目にこれが始まりました。

うちには雌うさぎがいません。配偶者と息子は♂ですから、♀の私を嗅ぎわけたのか、おのずと標的は私だけです。後ろ足で立って、前足で私の片足にしっかとしがみついてニッターと笑った(?)かと思うと、くるっと後ろ向きになった拍子に "ぱっしゃ〜っ" と(音はしませんけど)やるのです。それも一日に4〜5回。それまではおしっこもうんちもトレィで済ませ、他の場所を汚すことは決してなかったのです。そればかりか性格も荒くなって、配偶者の指をバキッと噛んでしまったことも2回。思春期の男の子って、あつかいにくいって言うではありませんか。ニキビができて、親にやたら反抗して、もう大変。

これってやっぱり "手術" するしかないのかしらん。でも「去勢手術をすると動物の性格が変わる。」と言う人がいて、私もすごく悩みました。最初のうちは、「Binki はこのままの性格でいい。やんちゃなところがかわいい。どんよりした目で一日中一個所にうずくまっているような "退屈うさぎ" に変身されては困る!」と言っていた私。
洗って消毒しなければならない洋服の山にうんざりしてきた頃、たまたま息子のクラスメートの父兄に獣医さんがふたりいたので、相談してみました。

「うさぎの去勢手術というのは、人間で言えば、盲腸どころか抜歯程度のもの。簡単で安全。パートナーなしでペットとして飼われる動物には、健康で長生きできるように、去勢/避妊手術はむしろ不可欠。」 という言葉に納得。

結論としては "大成功" でした。手術については次回詳しく書きたいと思いますが、本当に簡単でした。手術で変わったのは、Binki がおしっこスプレーをしなくなったこと。配偶者と息子にライバル意識を燃やして(?)噛みついたりしなくなったこと。性格的には何の変化もなく、以前のやんちゃBaby Binki に戻ってやれやれでした。

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手術 (99.12.19)

私が Binki の手術をためらっていたのには、もうひとつの理由があります。友人の さんちのうさぎが、去勢手術の後しばらくひどい下痢に悩まされたという話を聞いていたからなのです。

私が家の中でうさぎを放し飼いにしていると言ったら、 さんは「え? 大丈夫? 家の中なんかで飼ったら臭くない?」とびっくり。ちゃんとトイレの躾をしていると言うと、「そんなことができるの?」 信じられないといった顔。

「まだ赤ちゃんだからね。オスはそのうち手術しないとおしっこをまきちらすようになるし、だからと言って手術するとおしりが臭くなるし、大変なのよ。」 当然 さんちのうさぎは、外のうさぎ小屋で飼われています。Binki の他にうさぎを飼ったことのない私は、そんなこともあるのかと驚いたとはいえ、その時は気にも留めなかったのです。

さて当日、朝9時半に移動用のケージに入れられた Binki は動物診療所へ向かいました。前日、Binki の前では手術のことを思わずひそひそと小声で話していた私たち。でも考えてみれば、Binki にわかる筈ないんだよね。

30分後、診療所の看護婦さんから「手術は無事済みました。多分3時半には退院できると思いますが、また後で電話します。」と電話がありました。そしてお昼頃には、「お水を飲んで元気に動き回っていますから、大丈夫のようです。お宅を出る前に確認の電話を入れて下さい。」と再度の電話。

確認の後、時間どおりに引き取りに行きました。一週間くらいは動きが鈍くなると思われること、糸は自然に溶けるものを使用しているので抜糸の心配はいらないことなどを、獣医さんも看護婦さん達も、とても思いやりあふれるやさしい言葉で説明してくれました。

翌日からの Binki には何の変化も見られませんでした。「手術したばかりなんだから、静かにしてた方がいいんじゃないのぉ…」と私は Binki に言ったんですけど(?)。こっちが心配になるほど食欲も普段と変わりなし。下痢なんてなかったし、ぴょんぴょん跳びまわっていました。

麻酔を使用する手術というものは、どんなものでも100%安全とは言い切れないそうです。Binki の場合はとてもうまくいきました。でもやはり、腕のいい信頼のおける獣医さんを選ぶことが条件であることは、言うまでもありません。

ちなみに、この手術の費用は34ポンドでした。
(1ポンド≒170円)

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食用 1 (99.12.19)

私がうさぎを家で放し飼いにしているという話は、カレッジの同僚の間にすっかり知れ渡ってしまったようです。

駐車場に車を停めていたら、「お宅のうさちゃん元気?」と声をかけてきたのは名前の知らないカレッジのスタッフ。「クリスマスまであと少しあるから、いっぱい食べさせて太らせなよ。」ラビットパイやラビットシチューを食べる人間がいるイギリスならではのきつい冗談。

「私が子供の頃、庭で1ダースのうさぎを飼っていたのよ。餌をやるのが私の仕事だったわ。」コーヒーを飲みながら、フランス人のジョスリンが話してくれました。そしてその1ダースのうさぎは、折々当然のごとくディナーの食卓にのる料理と化すわけですが、そのことを彼女、声のボリュームを落として私に告げました。

他のイギリス人の同僚に聞かれたら「これだからフランス人は!」と言われるんじゃないかという懸念から。(鳥の内蔵に、でんでん虫に、カエル ― イギリスでは「フランス人はゲテモノ食い」とされています)

よく考えてみればそれって庭でニワトリを飼って、その卵を食べたり、鶏なべにして食べるのと同じこと。「残酷!」というのは偽善だと思うのです。ベトナム人がトラファルガー広場に群がる鳩をよだれを流さんばかりにして見るという話も、まぁ、似たようなものでしょう。(ベトナムでは鳩を食べる)

本当のところは日本人にこういう話をすると 「えっ!? 鳩がかわいそ〜。うさぎがかわいそ〜。」 と言われそうですけど。「かわいそう」とか 「かわいい」 の定義は人によって異なるので、それだけで食べないとなると、この際ベジタリアンになるっきゃないんじゃないでしょうか。

しかし、ここで配偶者の一言。「日本人は 『うさぎはかわいいから食べられない』 と言っといて、あの弱々しく愛らしいスズメを食べるじゃないか。」

彼が日本に来た時、実家の父と兄がおもしろがっていろいろな物を食べさせたらしいのです。イギリスでは食べる機会がないような物を、と。イカ、たこ、うなぎ、だけならまだしも "スズメ焼き" なんてのも、赤ちょうちんで。

この責任は、私の身内にとっていただきましょう。

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