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 ◆オーストラリア在住、sumo-lover さん。
2000.11.7 第2回目ゲスト 


オリンピックが終わり、虚脱感がぬけないという人が増えているとか?!

私は、オリンピック期間中、ずっとフェアプリンセスという船に乗っていまし た。一応、豪華客船ですが、「豪華客船だった」という方が正しいでしょう。 良く言えば、「レトロ」、悪く言うと、「めちゃめちゃ古い」船でした。どう、 説明してよいか分からない程、全てが古いのです。テレビなんてもちろんないですよ。

私は、皆が泊まっていた階ではなく、船底のいちばーん底で、ドアを開けまず見えたのが床に置いてあった10個ぐらいの救命用具。それを跨いで やっと部屋に入りました。みんなには、まず一番先に死ぬのはおまえだと言われ、ねずみを見たって教えてやらないと思ったのでした。

窓はもちろん無く、この部屋は一度も日の光をあびずに廃船になって しまうのだろうなあと思いました。部屋がななめなので、ハンガーも端によってしまいます。

仕事が始まり、数日後、シドニーモーニングヘラルドという新聞の一面を飾ったのが、この船のこと。メディア関係の人が泊まっているこの船だが、この船でク ルーズに行った時に乗っていた乗員3人が病気になり、1人は亡くなり、2人は集中治療室に入っていると言うのです。ひえー!!!その夜、私達の部屋には、 $50のテレホンカードが入っていました。(口封じだったのかなあ?)

さて、仕事は、毎日、感動の連続で、これを経験しちゃうとまたオリンピックに 関わりたいと思うんだろうなあと感じました。長野オリンピックの時にカメラマンさんたちがもらうデイバックを持っている人がたーくさんいて、みんなまたやりたくて来たって言ってたんですよ。

それはそうと、NHKは、オリンピックの体操をまかされていました。国際信号で、世界中の人が同じ映像を見るわけですから、とても大変な仕事です。特に私の担当の床は、だれがどこからスタートして、どこでどう飛ぶかは全く自由なので、(それに女子はこっちを向いてポーズを決めて立っても首を左にまげちゃっ たら、その表情を撮らなきゃいけないので)、カメラマンさん達はもちろん、カメラの配置自体にも苦労しました。

それにしてもスポーツマンシップってすごい!日本のトランポリンの選手がとんでいる途中に 「うっ!」と言って、足をおさえ、演技ができなくなったのですが、 彼が点数を待っている間に、すーごく遠くの方にいる日本の観客が、「ニッ ポン、チャチャチャ!」を始めたら、会場全体が、拍手(チャチャチャ)をしだして、彼が点数を見て、最下位になったとわかっても、座っていた席を立ち去る時には、大きな拍手の渦でした。(ちなみにトランポリンは今回から始まった競技です。)

体操では、いつも9.8以上をとっている選手が、段違い平行棒で失敗して2回目やり直した時も、やり直すことに対して、盛大な拍手でした。その後、全く無名の選手が失敗した時も同じことがおこったのです。すばらしかった。

閉会式も、マラソンで1位より1時間近く遅れて5〜6名選手が入って来たんだけど、その為に始まるのを遅らせたの。その時、「僕の国は、僕がスタートラインに立つために僕を送ったのではなく、僕がゴールまで走る為にここまでの旅費を出してくれたんだ。」というような放送がながれ、これも感動でした。 その人は、メキシコのオリンピックで、足をけがして、すごくおくれてゴールに着いたのですが。

それに、ボランティアの人達に対して、閉会式のチケットをプレゼントしたのが良かったかな。お金も払われず、すごく大変だったと思うけど、本当にやって良 かったという人がほとんどでした。私の学校の先生も、生徒もかなりボランティアをしていました!

 

大変興味深いオリンピックの裏話をありがとうございました。
Sumo-lover さんと私は、国際交流基金の在外邦人教師研修での "同窓生" です。 イギリスが一気に "冬" に突入しているこの時に、 オーストラリアでは太陽がぎんぎんの季節なんでしょうねぇ。
うらやまし〜っ!!

Andi



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