お久しぶりです。最近、風邪をひいてしまいグズグズとした生活で、試験勉強や翻訳もあるのにいいかげんにしています。物騒な事ばかりで気が滅入ってばかりもいられないので、リハビリもかねて、こんな話題をひとつ・・・・。
ウクライナも日本や他のヨーロッパの国々のようにお漬物がちゃんとあります。
代表的なのがキュウリとトマトの塩づけです。正確に言うと 『塩水づけ』 が正しいかもし れません。
もともとは樽に漬け込んでいたようですが、今はガラスの保存用ビンを利用することが多くなったようです。
漬け込む際ににんにく、唐辛子、西洋わさび、ぶどうの葉など香草も入れます。日本で売っているような長いキュウリだとすぐドロドロにくずれてしまうので、ピクルスと同じように短くカワのかたい種類を漬け込みます。
食べごろになると酸味のあるおいしい食卓の一品となります。
女性が妊娠して酸っぱいものがほしくなる時期、このキュウリの漬物が好まれるようです。
冬や春の生鮮野菜が少なくなくなる季節に、こちらの家庭に招待されると必ずキュウリやトマトの漬物が出されます。ウオッカを飲むときは、悪酔いしないように必ずその前に何か食べておくようにします。ウクライナの場合、豚の脂の塩づけの
『サーラ』 などを食べます。このサーラを 『豚の脂の塩づけ』 と書いてしまいましたが 『サーラはサーラである』 というのがウクライナ人の正しい認識のようです。
日本酒のようにチョビチョビ飲まず、 杯をクイッと一飲みにするのがこちらの正しい飲み方です。もちろんストレートで飲むので、体質的に飲めない人や自信のない人は、『私は飲めません』
とちゃんと最初に宣言しておく方が身のためです。
市販されているウオッカは40度ですが、特に田舎で出される自慢の自家製 『サマゴーン』 は当然40度以上です。水割りやジュース割りなどは邪道ですし、悪酔いのもとだと言われています。飲みほした後にジュースなどで
『流し込み』 をする人もいますが、私はトマトやキュウリの漬物をいただくというお作法にかなった正統派です。 |
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おいしい家庭料理を食べながら、乾杯の間に冗談やお話しをして、仲良く時間を過ごすというのが本来の目的です。でも
、『一杯目と二杯目の間の休憩は短い』、『神様は三位一体(さんみいったい)だから、そろそろ、、、』 と三杯目の乾杯をすぎて、『明日、人と会うけどまあいいや』
と考えながら、にんにくの漬物をバリバリと食べ出すと本格的に飲み始めるわけです。
次の朝、二日酔いに効くという 『スイカの漬物』 を食べながら、もう二度と酒は飲まないと自分に誓います。
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Andi
「二日酔いにきくという 『スイカの漬物』 の作り方も知りたい私。
私は全くの下戸ですが、なんだか 『スイカの漬物』 なんておもしろそう・・・
イギリスでもお漬物のたぐいは塩水漬けって感じです。
Pickled egg (卵の漬物) はゆで卵を丸ごと酢に浸したもんで
パブで人気あるんですねぇ・・・ 私は手をつけませんが。」 |
こちらでも酢づけはあるのですが、主流は塩水づけが自然に酸っぱくなるタイプです。ゆで卵の酢づけというのはいけそうですね、中国料理のピータンみたいのかしらん?
ウイーンでもおじさんたちが町かどでビールを飲みながらサワーキャベツやとんがらし (?) の酢づけをソーセージといっしよに食べてました。僕もいい気になって、昔飲んでいて失敗を繰り返し、今は自分からウオッカを飲もうという気はなくなりました。今はたまにワインやビール程度です。
さんざん悪い事をして晩年、他人に道徳倫理をといたレフ・トルストイみたいな感じです。
でも、付き合いというのがあってたまーにウオッカを飲みますが、やはり体力のいる飲み物です。
スイカの漬物は、なんと樽にスイカを丸ごと塩水に漬け込むものです。ぶどうの葉などの香草もいれるようです。カワを食べるのではなく、中味を食べます。個人的には、別にここまでして冬にスイカを食べたいと思わないのですが、うちのなどに言わせると非常においしいという意見です。
りんごの丸ごとづけというのもあります。
それとお漬物をお酒とからめて書きましたが、とうぜん食べ方はいろいろでキュウリの場合などはスープの具にしたり、サラダに混ぜたりもします。
酸っぱいものといえば、滋賀県の大津に出張したときに食べた 『マス寿司』 (鱒?升?) とかいうお寿司。酢を使うのではなくて自然にご飯と魚が発酵してほろ酸っぱくなったもので、独特の味と香でした。
もともとのお寿司というのは 『発酵系』 だったのだなと思ったものです。